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グレーゾーンの特性

小さな困りごとは、未来の伸びしろかもしれない 〜グレーゾーンの特性とは?

最近、「グレーゾーン」という言葉を耳にする機会が増えてきました。

でも実際には、「それってどういうこと?」とピンと来ない方も多いかもしれません。
今回は、グレーゾーンの特性やサポートのコツを、ひとりの子育て中のパパとして、僕自身の経験を交えてお話ししたいと思います。


「グレーゾーン」ってなに?

「グレーゾーン」とは、発達障害(ASD・ADHD・LDなど)の診断は受けていないものの、発達の特性や困りごとが日常生活に現れている子どもたちのことを指します。

たとえば、うちの息子・エイトもそのひとり。(3歳の検診のときにASDの傾向があると言われました。)

発語や会話はゆっくりめ。初めての場面では緊張して言葉が出なくなることもあります。
でも、世界の国旗を全部覚えていたり、好きな映画の台詞を完璧に再現したりと、「あれ?」と驚かされる瞬間もたくさんあります。


グレーゾーンの子に多く見られる特性

僕が実際にエイトと関わってきて、周りの親御さんとも話す中で見えてきた特性には、こんなものがあります。

  • コミュニケーションがちょっと苦手
     → 会話のキャッチボールがうまくいかないことがある。友達とのやりとりで誤解されることも。
  • 感覚が敏感または鈍い
     → 大きな音を怖がったり、服のタグを気にしたり。逆に痛みに鈍感なことも。
  • こだわりが強い
     → 同じ道を通らないと不安になったり、朝の準備の順番が変わるとパニックに。
  • 集中力にムラがある
     → 好きなことには何時間でも集中。でも、興味がないことは数分も持たないことも。
  • 学習面でのつまずき
     → 読み書きや計算に時間がかかったり、音読が苦手だったり。

これらの特徴を見て、「うちの子、大丈夫かな?」と不安になることもあるかもしれません。
でも、僕は声を大にして言いたいです。

これらの特性は、ダメなことではなく、その子の一部なんです。


実は「強み」もたくさんある

グレーゾーンの子どもたちは、よく見るとびっくりするような才能や感性を持っています。

  • 興味のあることに対する記憶力がすごい
  • 他人の気持ちに敏感で、とてもやさしい
  • 一風変わった、でもおもしろい発想をする
  • こだわりを活かして、誰よりも丁寧に取り組む

エイトもそうです。国旗や電車の名前、好きなキャラクターの細かい設定まで覚えていて、親の僕が教えられることはどんどん減っていきます(笑)


グレーゾーンの子に必要なサポート

僕がエイトと関わる中で実感した、「こんな支援があると助かる」というポイントを紹介します。

① わかりやすく伝える

一度にたくさん話すと、頭がいっぱいになってしまうことがあります。
絵や図で見せたり、やることを一つずつ言葉にして伝えると、理解がグッと深まります。

② 小さな「できた!」を一緒に喜ぶ

「靴がひとりで履けた」「挨拶ができた」など、些細に見えることでも、本人にとっては大きな一歩。
それを一緒に喜ぶことが、自信と次のチャレンジへのエネルギーになります。

③ 「困ったら助けていいよ」と伝える

「困ってもがんばらなきゃ」と思い込む子が多い印象です。
だからこそ、助けを求めることは悪いことじゃないと、繰り返し伝えてあげたいです。

④ その子なりのペースを大切にする

「もう小学生なんだから」「他の子はできてるのに」と言いたくなる気持ち、僕にもあります。
でも、「昨日よりちょっとできた」でOK。そう思えるようになると、親も子もずっと楽になります


最後に:グレーゾーンの子どもたちと生きるということ

グレーゾーンの子どもたちは、「ちょっとの工夫と理解」で、ぐんと伸びる力を持っています。

僕自身、毎日が模索の連続です。
うまくいかなくて落ち込む日もあります。

でも、だからこそ感じるんです。

この子の人生の土台をつくるのは、親である自分なんだ。
「あなたはあなたでいい」と言ってくれる大人が、そばにいるかどうかで未来は変わる。

このブログが、同じようにグレーゾーンの子を育てるパパママにとって、
「ひとりじゃない」と思えるきっかけになればうれしいです。