🧠 子ども同士の会話が続かない──そのときパパがAIにできることを考えた話
小学校が始まり、エイトくんもいよいよ新しい生活に踏み出しました。
毎日ランドセルを背負って学校へ行き、先生の話を聞いて、授業を受けて、お友達と過ごす──そんな毎日が始まったばかりです。
でも、そんな中でちょっとだけ気になることがあります。
それは、「お友達との会話が、あまり続かない」ということです。
👂 話しかけても、返事が続かない
ある日、エイトくんに「今日、お友達と何話したの?」と聞くと、
「うーん…あんまり話さなかった」という答えが返ってきました。
聞けば、話しかけられても「うん」としか返せなかったり、
自分から話しかけるのが難しかったりするようです。
もちろん無理に話させるつもりはありません。
でも、「もっと話したい」気持ちはあるのに、どう返していいかわからない。
そんなもどかしさを、エイトくん自身も感じているのではないかと、親として感じました。
🤔 ASDグレーゾーンの子によくある「会話のハードル」
エイトくんは、ASDのグレーゾーンの特性を持っています。
言葉の意味はちゃんと理解できているし、記憶力もとても高い。
でも、“会話のテンポ”や“空気を読む”といった、相手とのやりとりになると少し難しさが出てくる。
- どんなタイミングで話しかけたらいいの?
- なんて返したらいいの?
- もし相手が怒ったらどうしよう?
そんな小さな「?」が積み重なって、“話すこと”自体がストレスになってしまうこともあるんです。
💡 そこで考えた。「AIでなにかできないだろうか?」
親として「何かサポートできないか?」と考えていたとき、
ふと頭に浮かんだのが、AI(人工知能)の力を借りるという選択肢でした。
最近では、ChatGPTなどの会話型AIが身近になってきました。
これをうまく活用すれば、「会話の練習相手」や「返し方のヒント」として使えるかもしれない、と思ったのです。
🤖 AIにできることって?
1. 会話のロールプレイ練習
ChatGPTなどを使って、会話の流れを練習することができます。
たとえば、
- 「こんにちは!」
- 「こんにちは、今日は何してたの?」
- 「うん、学校で図工をしたよ!」
- 「へえ、何を作ったの?」
── こんなふうに、やさしいやり取りをAIとシミュレーションできる。
最初は親が一緒にフォローしながら。
少しずつ自分だけでやってみることで、「あ、こう言えばいいんだ」という感覚が少しずつ身についていきます。
2. 「この返事でよかった?」を一緒に振り返る
「今日○○くんにこう言われたんだけど、なんて返せばよかったのかな?」
そんな小さな出来事を、親と一緒にAIに聞いてみることで、
返し方のヒントをもらったり、気持ちの整理ができたりすることもあります。
AIは正解を教えるのではなく、「選択肢」をくれる存在。
子ども自身が考える力も育ててくれます。
3. 子ども向けの会話アプリを、今つくろうとしている
実は今、パパである私は、「子どもがAIと会話練習できるアプリ」を作ろうとしています。
- 会話が苦手な子でも、楽しくトレーニングできる
- 毎日1分でも、会話の練習ができる
- 終わったあとに「うまく話せたね!」とポジティブなフィードバックが返ってくる
そんな、やさしい会話の世界を作りたい。
エイトくんと同じように、「ちょっとだけ話すのが難しい子」に寄り添う、
そんなプロダクトをつくれたらと思っています。
🐾 最後に:会話が続かないことを、責めないでいたい
子どもにとって会話って、大人が思うよりずっと高度なスキルです。
相手の話を聞いて、考えて、返す──その一連の流れには、多くの感覚と判断が必要です。
だから、エイトくんが言葉に詰まってしまうのも当然のこと。
大事なのは、「できないこと」より「できるようになってきたこと」に目を向けること。
そして、親の私たちができることは、
「練習していいよ」
「ゆっくりで大丈夫」
そう声をかけ、安心して話せる環境をつくってあげることだと思います。
AIの力をちょっと借りながら、
これからもエイトくんのペースで、会話の楽しさを一緒に見つけていきたいと思います。